モルダー湿原南端部
タンノズ族を中心に構成された勢力です。
“泥辱公”という通称で呼ばれるタンノズを頭目としてモルダー湿原の南端部が勢力圏であり、黄金の街道を望む形でマングローブの木々に覆われた砦を拠点としています。
地形による優位性を十二分に利用して略奪を繰り返していますが、陸上や大海への積極的な動きは見られず、沿岸部を中心に勢力を伸ばそうとしています。
大河と海、干潟と陸地が交わる地のため、それぞれの特徴を伸ばしたタンノズの多様性があり様々な亜種を確認することが出来ます。
ポアプクゥムの者たちは多くがエイリャークを崇めていますが、独自の神を崇拝する傾向も強く、しばしば見たこともないような術や魔法を使います。
マングローブの樹木を有する湿地帯です。
川から流れ込む水と、海から押し寄せる波によって幾つもの顔を持つ移り変わりの激しい土地です。
そこに棲む者たちは、泥濘の中からマングローブの樹上まで、様々な場所に身を寄せて暮らしています。
ポアプクゥムが1つの勢力として成り立つための主要NPCです。
これらのNPCが倒された場合、ポアプクゥム周辺の勢力図は大きく変動するでしょう。
「藻掻くがいい。泥の中で泥を掴み、絶望した嘆きこそ悦楽が染み渡るものだ」
“泥濘の園”ポアプクゥムに勢力を伸ばすタンノズの頭目です。
蟹のように硬い甲羅に覆われ、巨大なハサミで万力のように敵を掴み、泥の中に押し込み、そのまま息絶えるまで苦しみを与え続けることを好みます。
部下を容易く犠牲にし、腹が空けば同族ですら喰ってしまい、略奪と恐怖で勢力をまとめています。
「あ゛あ゛…!身体の痺れがンギモチイイィ!」
でっぷりとしたお腹の太ったタンノズです。
外見は間抜けに見えますが知能が高く、毒の扱いにも長けており、“泥辱公”の参謀役として地位を築いています。
フグ食が好みのようで、毒を含んでいてもぺろりと食べてしまいますが、完全にフグ毒に耐性があるわけではなく、身体の痺れを味覚として愉しんでいます。
こうして食した毒は体内に蓄えられて、新たな毒に調合され、様々な形で用いられているようです。
中には人を操ることが出来る精神毒もあるようで、しばしば人族や他の蛮族を操り、策略に組み込んでいます。
その異常な食性とフグのように太った丸い体型から“フグ喰らい”の異名で呼ばれます。
ポアプクゥムのタンノズ族は、各々が好き勝手に暮らしています。
同じタンノズ族でも互いを牽制し合いながら生活し、しばしば争いが起こります。
些細な問題を巡っての小さないざこざがほとんどですが、時にタンノズ族同士で餌場争いから大きな戦にまで発展することもあります。
そうした争いに“泥辱公”ブブクラムプァが仲裁することはなく、双方が疲弊するか、一方が叩きのめされるまで続きます。
河川やその沢に棲息する主に淡水域を好むタンノズです。
田沼に紛れ込み、作物を食い散らかし略奪します。
一般的なタンノズに比べて力が弱く頭も悪く、また毒を苦手としています。
体内に寄生虫を多く蓄えており、タンガネタンノズの遺体を放置すると疫病が流行りやすくなります。
海岸近くを好むタンノズです。
その亜種名の通り、赤いハサミを持っています。
ハサミの力はそれほど強くありませんが、他のタンノズより器用にハサミを扱います。
物陰に隠れる隠密行動が得意であり、夜間に活動し、日中に明るい場所に出ることはほとんどありません。
また、水場からあまり離れずに行動し、逃げるときも水がある方へと考えなしに逃げがちです。
干潟や砂浜に分布する毒に強いタンノズです。
地中に巣穴を掘って棲息し、サンドタンノズの巣穴の近くは腐臭がします。
地中から隙を伺い、獲物と定めたものに奇襲して殺す戦術を主体としています。
獲物は屍肉食が中心であり、腐敗が始まった死体を好んで食します。例外としてウミガメの卵などが好物のようです。
砂の扱いに長けており、目潰しや土属性の妖精魔法を使います。
外洋に面した岩礁海岸に見られるタンノズです。
脚部が発達しており、驚くような素早さがあり、この種のタンノズを捉えることは容易くありません。
その素早い動きから繰り出されるハサミは驚異であり、また不意に的確な石投げをすることもあり、多くの冒険者が手傷を負わされています。
しかし、好奇心が旺盛で全般的に間抜けであり、隙を付かれやすい種のようです。
稀に、マングローブなどの樹木で生活する者もあり、頭上から撃ち出される投石によって命を奪われることもあります。
干潟や砂浜、海岸などに広く分布するタンノズです。
数は少なく、ハサミの先端が黒くなっています。
力の強いハサミには猛毒があり、硬い鎧を着ていても油断が出来ません。
口から毒を吐くことも出来るようで、人族の生活圏に出てきて水場を毒で満たし、多大な被害を与えることがあります。
この種のタンノズは警戒心が非常に強く、追い詰めるには相応の技量が必要になります。