ランドール地方とウルシラ地方の中間に位置する領土。
ブランブルグからは東北東に位置する。旧クロムウェル王国、現ログレス王国。
10年前の蛮族大軍との侵攻により、クロムウェル王国は崩壊。ベルン=マルアーク領も蛮族の手に渡る。
エリカ・フォン・ベルン=マルアークがこれを奪還し、現在は復興に努めている。
仮地図
ベルンマルアーク領の首都。ロイヒテンベルク城とその城下街。
ロイヒテンベルク城は街から少し外れた山の斜面に位置し、街に流れるロイネ川を中心に街が形成されている。
城下町の中央には賢神キルヒアの大聖堂が存在し、守りの剣はロイヒテンベルク城とその大聖 堂に存在しています。
赤と白で構成された街並みは整然とした美しさがありますが、現在その街並みは失われています。
ベルン=マルアークの第二都市、旧ベルン首都。
ベルン=マルアーク領で最も人口の多い都市。都市が改築され増設されていった為、新旧様々な建物が入り乱れる都市となっています。
この人口を支えられるのはハルクブルクの東に広がる穀倉地帯、カルツェ平原のお陰です。
首都ロイヒテンベルクの郊外に位置する複数の教育機関と研究機関からなる学園都市。
中央魔法学院を始めとする複数の大学、魔法研究機関が集い、魔法を法的に管理する魔法管理省も此処に位置する。
緑豊かな広大な敷地に37つの寮が建ち並び、カフェテリアや音楽施設、スポーツグラウンドなどの各種娯楽施設が存在する。
各施設を繋ぐ鉄道が設置されており、教育、研究機関に属するものは無料で利用 することが可能である。
樹上都市は北西部の大森林の奥深くに存在する小規模都市で聖域への入口を管理する場所でも在ります。
住民の殆どがエルフとメリアであり、優秀な妖精使いが多く存在します。
天を衝くほど高く成長した大樹の中は空洞になっており、そこを中心に街を形成しています。大樹の中には階層分けされたアステリアとダリオンの神殿が建てられています。
この大樹を中心として木と木の間には吊り橋が架けられ、上空から見た都市は蜘蛛の巣のようにみせます。
ベルン=マルアーク領の上空を飛行する巨大な浮遊大陸とその岩石群に建てられた都市です。
決まったルートをなぞる様に移動しており、年に1回、西の山脈から跳び乗れるほどに大接近します。
この都市は浮遊大陸とその岩石群に存在する魔晶石の採掘拠点であり、魔法が主体とも言えるベルン=マルアーク領の軍隊に取ってこの場所は軍事的要所です。
また、セレスティア鉱と呼ばれる希少な鉱石が産出することでも知られています。
現在は幻翼魔法騎士団による防衛が行われています。
ラーデンベルク鉱山は巨大な塩鉱である。
鉱山を中心に出来たこの街はベルン=マルアーク領を財政面で支えて来た要所であり、人々はこの塩を称え、この地をグルスザルツと呼んだ。
ラーデンベルク鉱山から取れる岩塩は白き黄金とも言われ巨万の富を築きました。
ベルン領の拡大の歴史において切り離せない関係であり、一領地が大規模な騎士団を維持出来て居るのはこの塩の貿易のお陰なのです。
かつてのクロムウェル王国の最高学府であり、魔法研究の最先端。
敷地内には計37の学部と研究室、文化センター、生態系の保全区域、中央図書館、博物館などが設置されている。
魔法文明時代から研究を続けているとされており、あらゆる魔法技術について学ぶ事が出来る。その為、魔術研究が主ですが、魔法全般に好奇心を持ち、魔動機術の研究も行っている。
ハールーン魔術研究王国とは古くから交流協定を結んでおり、知識の剣との交換留学等も執り行われているようだ。
現在は学長カスパル・ホイベルガーによって、再建が行われている。
ロイヒテンベルク城の地下に存在する図書館。
入り口は何重ものセキュリティで厳重に守られ、関係者以外立ち入る事が出来ない。
非常に多種多様な本があり、古今東西のあらゆる書物を保存しているとされる。蔵書の中には当然、魔導書も含まれ、失われた魔法に関する記述や魔術について存在するようだ。
定期的に中央魔法学院に書籍が貸し出され、そのどれも貴重な物であるため護送には細心の注意が払われる。
ミュルク大森林の深部。古くからこの地を神聖なものとして扱っており、人々はこの地を聖域と呼ぶ。
妖精と幻獣の楽園であり、この地は彼らの結界により守護されている。樹上都市 ト・エルソーはこの聖域と人の領域を繋ぐための都市であり、この町の経由無しでは聖域に侵入することは何人たりとも叶わない。
妖精達を引き付ける莫大な財宝や、森羅万象を見通す幻獣の存在などが噂されていますが、そのどれもが御伽噺のようであり、真相は謎に包まれています。
ベルン=マルアーク北西に位置する大渓谷。
最深部は2km、幅は10キロを超え、渓谷の中央には巨大なゴーレムの巨兵が蹲るように眠る~。
この渓谷には多くのゴーレムが生息しており、その種類はオークからミスリルゴーレムに至るまで非常に多種多様である。
また、マルアークはこのゴーレムに対する研究を続けており、幾つかの特異的な技術を持つ。
3つの天馬騎兵隊と1つの鷲獅子騎兵隊からなるベルン=マルアーク主力の騎兵隊。
希少なペガサスに騎乗した強健な魔法使いらによって編成された軍団であり、魔法による重装甲から解き放たれた突撃力は脅威的。
また、騎乗しているのは卓抜した魔法使いであり、遠近共に優れた火力を有する。
ベルン=マルアークが誇る魔法支援火力部隊です。
その実態は魔法の確実性、精度などを求める主流派に反発した"理論上"可能な大魔法を追い求めるロマン主義者達のアカデミー研究者のフィールドワークチームです。
限定的とは言え彼らの敵を蹂躙しうる魔法は評価され、破壊魔術師団が正式に設立されることとなりました。
『第二魔法文明』と通称される。クロムウェル王国は、黄金の自由とたたえられる『市民的権利』を人々が享受できる王国です。
魔法と社会が融合した先進的な王国として、王権はセイムと呼ばれる議会と上手く付き合ってきており、共和国とすら称される同国は立憲君主制の典型例として語られます。
この国家体系は「国王は君臨すれども統治せず 」に要約されます。
法治と私的財産が保護されたクロムウェルの民は、祖国のためにあらゆる貢献を果たして来ました。
安定した王権と、忠実にして魔法に卓越した国民
数ある列強の中でも、ずば抜けた魔法技術と人員を誇り、その地に君臨しています。
……いえ、「していた」と過去形で語るべきでしょうか。
この王国はすでに滅び、過去のものとなってしまったのですから。
美辞麗句の下には残酷な実態がありました。
封建貴族層からなる魔法使いらに過度に依存した国家体制。
強すぎる貴族の権力と弱体化の一途を辿る王室。
大規模な軍事力を歴史的な大敗北で喪失し、目下、危機に瀕した王国は、山積した課題と雪崩れる蛮族の軍勢に押しつぶされ、その地から消えることとなったのです。
魔法使いの地位が高くなる傾向があり、過去の圧政を魔法によって革命した過去がある為、ラクシアでは珍しく魔法に対する嫌悪感が少なく、魔法使いが非常に多い。
ベルン=マルアーク領では魔法は身近な物である。特権階級の秘匿された技術では無く一般的に普及が成されている。
「機会の平等」 を実現するため、大きな都市には魔法学校が必ず存在し、各農村にも定期的に魔法使いが訪れ魔法の指導を行っている。
それは孤児にさえ向けられ、孤児院で魔法の才が見込まれた者は魔法学院に無償で所属する事も可能。
機会は平等に存在するが、才能の善し悪しによって大きく左右される為、良くも悪くも実力主義的である。
魔法は自由を確保する為に必要なものという思想のもと、魔法が使えることは重視され、一種のステータスとして扱われる。
マルアークは特に色濃くこれが出ており、出世をする最短の道のりに魔法の習得は欠くことはない。重職はみな魔法を使える者達であり、騎士団も魔法戦士で構成される。
国内最高峰の教育機関である中央魔法学院も魔法使いの為に開かれた門である。
魔法に触れ学ぶ事が容易な環境だが魔法を使えぬものには厳しいという。誰にでも可能性があると共に無いところである。
クロムウェル王国、号して、世界に冠たる魔法文明。
精強なりし、幻翼魔法騎士団の武威は轟きの果てを知らず。
魔法に支えられた盤石な経済基盤は富国の誉に輝く。
おお、富強なり黄金のクロムウェルよ!
汝こそは二百年にわたり覇者として輝き続けた太陽なのだ。
……しかして、だからこそ誰もが忘れてしまったのだ。
太陽はいずれ沈むという栄枯必衰の理を忘れた報い。
蛮族大侵攻における王軍の瓦解は幻想諸共彼らを吹き飛ばした。
間歇泉のごとく噴出すは、二百年の溜まりに溜まった矛盾。
王権と議会の根深い対立。
魔法の使える市民と、使えぬ無能者の問題。
瓦解した王軍と迫りくる蛮軍。
しかして、諸行無常の響きは、此処に栄枯必衰の理を示した。
得意げな顔で識者は語る。
永遠は存在しないのだと。
確かにそうかもしれない。
でも
それがどうしたのいうのだろうか?
終わりがあるならば、新たな誕生がある。
沈んだ太陽とて、また、昇りうる。
滅びで歩みを止める道理は無し。
エゴと嗤れ。
傲慢だと詰れ。
驕慢だと罵れ。
それでも、私の意思は潰えない。
故に、叫ぶ。
私は叫ぶのだ。
クロムウェルは新たに生まれ変わる、と
これは、決意であり義務の遂行。
祖先と子孫が住まうべき大地を守り抜く、という誓い。
この演説を聞いている全ての者に告ぐ。
私、エリカ・フォン・ベルン=マルアークは此処に
新たなクロムウェル王国の形としてベルン=マルアークの誕生を宣言する。
剣と魔法の轟の先に
太陽は再び昇る。