騎士道、信仰、欲望

目次

【神聖レーヴェヒト王国】

概要

 ランドール地方の最南東、ラ・ルージュ王国から海を挟んで向かいに離れた僻地にその国は存在する。
 大破局を生き残った町が寄り集まって生まれた新興国家の内の一つ。
 建国王アウレリアヌスから受け継ぎし精強な騎士団と鉱山から取れる豊富な魔晶石と鉄、
 そして強固なティダン信仰からなる軍事国家である。
 しかし統治は大貴族たちが支配する封建制で成り立ち、農民は貴族によって土地に縛り付けられている。

【地域ルール】

・デーモンルーラーPC及び蛮族PCはそれ自体が露見すると逮捕、処刑の対象となります。
・冒険者は遺跡潜りとして扱われ、冒険者ランクが2ランク低い物として扱われます。
 また、この修正後に冒険者ランクがハイペリオン以上のデーモンルーラー取得PC、蛮族PCは入国禁止措置が取られます。
・蘇生屋は違法であるため、蘇生費用が2倍となり、蘇生まで経過する日数も2倍となります。

基本情報

公用語:ランドール地方語、交易共通語、ドワーフ語

首都:クーロンヌ
政府

面積総計:32000km2(日本の関東地方に相当)
人口総計:122万人
建国:クーロンヌ共和国(魔動機文明時代建国)→都市国家連合(大破局時建国)→神聖レーヴェヒト王国(290年前)
通貨:ガメル
人口構成:人口比は人間5割、ドワーフ3割、ルーンフォークとリカント1割

歴史

地理

 神聖レーヴェヒト王国は都市と工場が多く並ぶ沿岸部、平野が広がる平野部と鉱山が多く存在する内陸部に分かれる
 全体的に寒冷だが最近の傾向として徐々に温暖化しつつあり、気候変動による影響も見え始めている。

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ウディタ画像・音声素材データ集より作成

【レーヴェヒト王領改めクーロンヌ公爵領】(太陽派)

 レーヴェヒト王国随一の都市であるクーロンヌを擁する王国領は人口も最も多く  そして最もティダン信仰が盛んであり、国一番のティダン教会とシーン教会が存在する。
 またドワーフの傭砲兵団を握っており、実質的な軍事力は最も強い。
 年に数回公爵達はクーロンヌに集い、国全体の議題を話し合う。
 それが1年前までの様相だった。
 そして内乱の勃発以降、この都は王都ではなくなりクーロンヌ公爵の領地となった。
 相変わらずもっとも人口の多い土地ではあるが、内乱により地方との交易が縮小されたため、徐々に人口流出が始まっている。

【リヨネース公爵領】(太陽派)

 国父アウレリアヌス生誕の地。そして騎士道の根拠地。
 騎士たちは遍歴を始めるにあたってリヨネースの誓約聖堂に赴き、誓いを立てる。
 公爵領は一面の平野に川が流れ、最も多くの麦が取れるとされる。
 その一方で不死者の領地に接しており、戦いへの備えが常に強いられている

 領地は広大な草原と畑が広がっている。
 公国領を横断するセーヌ川を挟むようにリヨネ―ス街が立ち並んでいる。
 街の中央には大きな石橋が掛けられており石橋の下を船が通行している。
 川岸には穀物を輸送するための港湾が整えられている。
 リヨネース城は灰色の石で出来た強固な要塞であり、過去何度も侵攻をはじき返している。

・リヨネース領の町・村
 【トゥールーズ村】
 テオドラ・エクス・レーヴェヒト他数名のPCの故郷

【ボルドロー公爵領】(調和派)

 葡萄畑とワイン、そして商業の公爵領
 海運を通じて様々な輸入品、嗜好品が入ってきており
 王国で数少ない大規模な歓楽街を持つことで有名。
 大規模な港湾を所有する事と、鮮血海へのアクセスが王国内で最も容易なため、
 王国内での随一の経済力と海軍、そして海外から雇い入れた傭兵が強みである。
 白い漆喰で出来た豪奢な城と、パステルカラーの漆喰で出来た色とりどりの港町が特徴的である。
 港から降りた人々はまず複雑に入り組んだ桟橋が出迎える。
 市場も他国と比較して賑わっておりブランブルグの特産品である干した鶏肉や、冒険者が発掘したアイテムも輸入されている。

・ボルドロー領の町・村
 【アキテーヌ伯領】
 コンスタンティン・ファム・レーヴェヒトが治める町

【パラヴォン公爵領】(太陽派)

 灰色山脈の高峰とアセル・ローレンの森に囲まれた秘境に存在する公爵領
 ペガサスやグリフォン、そしてデミグリフの生産地
 ドワーフの里も多く、騎士たちが手にする武具の多くはここで生産される
 王国内の鉱山資源の多くを独占しており豊かな公爵領だったはずだが、  1年前のアセル=ローレン戦争で特に大きな被害を受けており、積極的な構成に出れず防戦を強いられている。
 パラヴォンの城下町の様子は山肌に沿うように家々が並び、山に張り付くように聳え立つ城は遠くから見ると壮観である
 鍛冶場町のあちこちの煙突から炭を燃やす黒い煙が上がっているため特に目立つ。
 周囲の山肌に植物は少なく、木々はほとんどない。
 町から少し離れると一面が森林で覆われ、そこから点々と見えるのは農場か、牧場である。

【アルトワ公爵領】(調和派)

 レーヴェヒト王国の北西部に存在する森深き公爵領。
 人口は比較的に少なめで林業と石炭業を営む小さき公爵領
 魔女の伝承が伝わっており、毎年秋になると祭が開かれる。
 妖精が多く存在しており、妖精使いや森羅導師も多い。
 アルトワの街に入ると石材建築の上に木造建築で出来たニ階建てのロングハウス通りが待ち受けてくれる。
 ロングハウス通りは一目見るだけで貴族向け、平民向けそれぞれの様々な品ぞろえの商店が立ち並ぶ。
 道行く人はみすぼらしい格好の平民と清潔な衣装を身に纏い武装した騎士に大きく二分されるのはこの国の風物詩だが、
 騎士が馬に乗っている事が少なく、狩人に似たスタイルの者が多いのがアルトワの特徴である。

 1年前までは最弱の公爵領という評価だったが、アセル=ローレン戦争に置いて最も多くの領地を獲得し、
 多数のエルフの住民を支配下に置く。
 この戦争で生まれた新興の"牡鹿騎士団"の若い有志たちの力は侮れない。

【バストンヌ公爵領】(中立)

 レーヴェヒト王国の中で最も古い歴史を持つ都を持ち、領内に多数の遺跡群を持つ
 そのため魔法の研究が最も盛んである。
 一方で魔域が発生しやすく、魔神に唆され外道に落ちる人が多いとも言われており、
 カルカソンヌ教会から派遣された神官の人間によって厳重に監視されている。
 現在まだ幼い公爵パトリスの手により騎士団が解散・再編成中であり、内乱には中立の立場を保っている。

 バストンヌは王国の中では珍しい赤~茶色のレンガ造りの建物が多い。
 これはバストンヌ周辺の土がレンガを作るのに向いているのもあるが、
 魔法文明時代、魔動機文明時代をえて積み上がった多数の遺跡を解体して得たレンガで作られた建物も多い事も理由である。
 このためバストンヌは色とりどり、年代も違うレンガの建物が混ざる街並みになっている。
 このためブランブルグと比べるとよく言えば古風、悪く言えば古臭く、小汚い印象を受ける。
 また町のあちこちに未探索の遺跡が放置されており、遺跡と町の境界が曖昧になっている。
 サツマイモと芋焼酎が特産品。

・バストンヌ領の町・村
 【クレール村】
 アンナ・ド・クレールの父親が治める村

【灰色山脈】

 レーヴェヒト王国の北から北東~東にかけて長く走る山脈 
 事実上の国境となっており、山脈の向こう側は蛮族の住む化外の地とされる。
 ペガサス、グリフォン、デミグリフなど数多くの幻獣がここに住まう。

【オルカル山地】

 レーヴェヒト王国の中央部から北東にかけて国土を横断する山脈 
 ドワーフの居住区になっており、良質な鉱山が多数存在する。
 一方で灰色山脈を通じ蛮族が侵入してくることも度々ある。

【妖精島】

 フェイ・エンチャントレスが居住している島
 自然豊かで妖精が数多く存在し、一説には妖精境とも繋がっているとされる。
 フェイに選ばれた人間以外の立ち入りは禁止されている。

 妖精島は名前の通り自然豊かで霧に覆われた神秘的な島である。
 島までは石造りの橋が掛かっており、現実で言うとこのモンサンミッシェルのような様相を呈している。
 島の森の頂上にはカルカソンヌ教会の総本山の聖堂、白磁の尖塔がある。

政治

 王政を敷いているが実情は5人の公爵と女王テオドラによる合議制によって成り立っている。
 各貴族が所有する領土の統治権を握っており、首都とその周辺までしか女王による統治権が及んでいない。
 王はレーヴェヒト王家中で"継承の儀"を完遂させた者から世襲制で選出させる。
 一年前までは上記の状況であったが、現在は内乱が勃発し、各公爵家が自領を配下の貴族たちに分け与えて収める封建政治が取られている。

身分階級 

 厳格な身分制度が引かれており、貴族と平民、そして奴隷階級からなる。

【騎士】

 レーヴェヒト王国では騎士であることが神聖視されている。
 騎士は各公爵(の代理人)から叙任を受けて初めてなる事が出来る。
 支配者層の一員であり、平時は民を導き、戦時は騎馬に跨り戦場で出来を粉砕するのだ。
 彼等は騎士道という独特の美徳を共有している。
 契約している王侯への忠誠、貴人への献身、民への慈愛の平時の美徳と  そして一番に蛮族、アンデッド、魔神の三大悪の撃滅を合わせて騎士道とする事が多い。
 しかしそう言った美徳が広まっているのにもかかわらず騎士には善良な人間から騎士とは思えぬ邪悪な人間までさまざまな人物がいる。
 

【聖職者】

 騎士ではない貴族のほとんどは聖職者か役人である。
 聖職者階級は主に司法権を握っており
 神記時代に記されたとされる聖典の内容を基に現代の事情とすり合わせてレーヴェヒト王国の法律を作り
 各地の神殿が裁判を行う事で執行される。
 加えて魔法が深くかかわる事件の対処も行っており、穢れに汚染された土地の浄化や、
 アーティファクトの管理も神殿が行う。
 各神殿は神殿騎士団と救護団を所有しており、戦時には騎士たちに混ざって戦う。

【役人】

 役人は平民でもなれる貴族階級で、行政を担っている。
 国家の維持と安寧の為に日々奔走しているが、徴税権を担っているため、
 不正に蓄財する者も中には存在する。
 彼らは貴族階級であるため戦時には戦う事を求められる。
 役人は戦う代わりに資金の提供を行う事で貢献する義務がある。

【農民】

 貴族階級以外の人間の多くは平民に属する。
 商人、技術者、農民で主に構成されており、納税の義務がある代わりに戦う事を求められない。
 特に農民は生まれ育った土地から出る事を禁じられており、
 農作物の内の何割かを現物で納税する。
 多くの農民の生活は貧しく、一発逆転を求めて冒険者に身を投じる者もいる。

【商人・技術者】

 商人と技術者は農民と違い移動の自由が認められている。
 彼らは売り上げの内の何割かを公爵に収める。
 腕の良い技術者や貴重な品を取り寄せる商人は貴族によって囲われており、中には貴族と遜色ない暮らしをしている者もいる。
 

【奴隷】

 奴隷階級は文字通り貴族(と一部の平民)によって買われた人間である。
 犯罪者や多くのルーンフォークがこの身分に落とされ、田畑や鉱山での労働に従事させられる。
 過酷な労働に従事されることもあり、彼らの平均寿命は短い

【冒険者】

 レーヴェヒト王国での冒険者の地位は低い
 何故なら蛮族、アンデッド、魔神などの主だった脅威はすべて騎士が排除してしまい、
 冒険者に退治の仕事が回ることなどないからだ、しかしそれでも冒険者が行う仕事はある。
 まず、遺跡など騎士が馬と共に入り込めない場所の探索。
 高価なお宝が眠っている可能性があり、一攫千金も狙えることからこの仕事は人気が高い。
 次に貴族が受けたがらない不名誉な汚れ仕事、例えばごみ掃除や戦に置いてのかく乱役、土木工事など
 最後に不正物品の取り扱いや犯罪行為、スパイなど、盗賊ギルドと癒着した裏の仕事だ。
 そのためレーヴェヒト王国の冒険者はやくざ者、ギャングと見なされる傾向が強い。

産業

 鉄鋼業とそれらを輸出する事によって成り立っている。
 それらで得た金の多くは軍事費や貴族たちの生活のために使われる。
 食料自給率は低く、食糧を外国から輸入せざる得ない事から対外的には貧しい国とされる。
 インフラ、特に鉄道の普及は進んでおらず、馬車での移動が主である。

軍事

 各公爵が配下の貴族たちから結集する騎士団が10組と
 太陽神神殿の神官戦士で構成される神殿騎士団が3組
 国王配下の近衛騎士団が存在する。
 良質な鋼鉄で出来た鎧で身を固めた騎兵は精強さで有名である。
 一方で騎士団ごとの横の統制は取れておらず、各貴族の思惑に左右されやすい。

 その他にもドワーフを中心に構成された魔動機砲兵や
 平野部の平民で構成される軽騎兵、冒険者などが傭兵として雇われる。
 緊急時や駐屯兵力には農民の徴収兵が良く使われるが、彼らに戦力としての期待はされていない

内乱

 女王テオドラの死去以降、女王の遺言により実権が第二王子のテオドシウス・エクス・レーヴェヒトに移る。
 彼は女王の弔い合戦と称してアセル=ローレン戦争を起こすが、エルフの死に物狂いの抵抗によりアセル=ローレンの森全域を支配する事が出来ず、
 さらには双方に大きな損害を出したため停戦に至る。
 この求心力が低下した状態で王位継承の義に臨んだが、王権を示す太陽剣は裏で起こった冒険者の活動の結果力を失っており失敗
 これにより第二王子はレーヴェヒト王位としての正当性を失ってしまう。
 そこに"海護公"アルベリック・ド・ボルドローが第一王子の息子コンスタンティン・ファム・レーヴェヒトを王にするよう要求。
 それを拒否したテオドシウス・エクス・レーヴェヒトとの間で戦争が発生した。
 さらには王位不在による求心力の低下により各公爵の独立性が向上し、国内は半ば分裂状態に陥っている。  しかし内戦が起こって1か月後、教会長フェイ・エンチャントレスの号令により戦いはぴたりと収まり、
 彼女の裁定の元戦いは新たなる形へと移り変わった、聖杯と呼ばれる王権の争奪戦だ。

太陽派

調和派

中立

各勢力と人物

【レーヴェヒト王家】

 100年前に端を発する内乱が起き、王族は女王テオドラを除き全滅している。
 そのため王族は全て女王テオドラの子孫であり、
 ほぼ全員が白金色の髪の毛を持つという特徴を持つ。

・女王テオドラ 享年60歳 女性 人間
 神聖レーヴェヒト王国15代目の女王
 過去に強大なアンデッドの大群を近衛騎士団と共に退けた功績を持つ
 魔法は使えないが剣の達人であり、愛騎のグリフォンとティダン神の加護を受けた輝くランスと共に今もなお戦場を駆ける。
 白金色の髪は加齢によって白髪になっているが未だ覇気は衰えていない。
 ゾエの巡礼にて"何者か"の精神支配から抜け出し死亡

・故ヨハネス王夫 享年55歳 男性
 女王テオドラの夫、個人

・故第一王子ベルサリオス・ファム・レーヴェヒト 人間 享年39歳 男性
 神官の王子にして穏健派で民の暮らしを優先するべきだという考えを主張する。
 カルカソンヌ教会の元で育てられる。
 リヨネース、ボルドロー公爵の支持を得ている。
 柔和な印象を与える、ライフォスの神官。
 ユイヅキにて息子の呪いを引き受け死亡

・第一王子妃 セシール・ファム・レーヴェヒト 人間 36歳 女性
 ベルサリオスの妻にして第一王子妃
 元は大商人の娘、勝気で怪力で有名。

・第二孫王子コンスタンティン・ファム・レーヴェヒト 人間 16歳 男性(PC)
 ベルサリオス王子の息子~   カルカソンヌ教会の元で育てられていたが、何者かに崖から突き落とされ死亡したとされる。
 最近生存が確認され、ボルドロー公の元で保護されている。

・第二王子テオドシウス・エクス・レーヴェヒト 人間 38歳 男性
 騎士の王子、強硬派で赤の公爵やアセル・ローレンの森との戦争を終結させるべきだとの考えを主張する。
 パラヴォン、アルトワ、バストンヌ公爵の支持を得ている。

・第二王子妃エーファ・エクス・レーヴェヒト 人間 39歳 女性
 テオドシウス王子の妻にして第二王子妃
 ティダン神殿の枢機卿の娘

・第一孫王女テオドラ・エクス・レーヴェヒト 人間 20歳 女性(PC)
 テオドシウス王子の娘だが、村娘に産ませた庶子である。
 そのため継承権を持たない。
 騎士を率いる身になる事を期待され銀鎚騎士団に預けられて育てられていたが、
 愛想をつかされて国外に出奔してしまった。
 所在地は不明。

・第一孫王子ヘラクレイオス・エクス・レーヴェヒト 人間 16歳 男性
 顔見知り:200点 友人:400点 貴重な友人:600点
 テオドシウス王子の息子
 嫡子では彼以外に継承権も違いないため必然的に次々世代は彼が王になると予測されている。
 バストンヌ公爵の元で育てられており、バストンヌ公爵とは友達の間柄である。
 快活な少年だが責任感に押しつぶされそうになっている。

・第三王子以降
 諸子扱いされている。
 なお第三王子は幼少期に死亡している

・"帰り来たる王子"ミカエル・ルート・レーヴェヒト 人間 35歳 男性
 第4王子にして女王テオドラの4番目の子供
 アラビィ遠征軍として長い間国を出ており、最近帰還した。
 楽天家であり自由人、そして豪胆。
 白い肌と白金の髪の気、そして青目は王族の特徴通りだが日焼けのせいか肌が浅黒くなっている。
 5人の子供がいる

・"深月の魔女"ゾエ・シン・レーヴェヒト 人間 34歳 女性
 顔見知り:100点 友人:200点 貴重な友人:300点
 第一王女にして女王テオドラの五番目の子供
 シーン神官であると同時に占いで未来を見る魔女でもある。
 実質的な権力を持たず、各地を放浪している。
 喪服を身に纏っており、黒く薄いヴェールの奥から白金色の髪が覗かせる。
 娘が三人いてそれぞれ名前はアラネア、アナスタシア、ソフィアという。
 あまりに奔放な動きっぷりから王族の厄介者だが、不思議と占いは当たるため、
 彼女の言動に気を付けるものも多い。

・アラネア・シン・レーヴェヒト 人間 17歳 女性
 "深月の魔女"ゾエ・シン・レーヴェヒトの娘
 若輩の身なれど一人でトロールを捻りつぶす怪力の持ち主。

・"抹消された王子"アルカディアス ナイトメア 30歳 男性
 存在そのものが抹消された王子。
 彼の記録はあまり多くが残されていない。
 事実と言えるのは生まれて直ぐに島流しにされた事。
 そして彼が王家を恨んでいる事である。

【王家家系図】

・レーヴェヒト王家

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【リヨネース公爵領】

・"献身公"ルイ・セシヨン・ド・リヨネース 人間 55歳 男性
 40年間騎士たちを率い最前線で不死者の軍勢を相手にしてきた大ベテラン
 伝説の馬を駆り、太陽光を象った兜を被り重厚なランスで敵を打ち砕く騎士の模範足る人物
 平民に慈愛を持って統治を、騎士たちには威厳を持って統制を行う。
 規律こそが敵に立ち向かう大きな力だと思っており、自由人を嫌う。
 清貧こそが民と騎士を統制する道と考えており、金に汚い商人を嫌う節すらある。

【ボルドロー公爵領】

・"海護公"アルベリック・ド・ボルドロー 人間 37歳 男性
 顔見知り:200点 友人:400点 貴重な友人:600点
 海の神としてルーフェリアという神を崇める守護騎士
 戦場では三又の矛を手にペガサスを駆る。
 騎士にしてはとても軽いフランクな男であることで有名

・"碧槍の姫騎士"シャルロット・ド・ボルドロー 人間 19歳 女性
 顔見知り:100点 友人:200点 貴重な友人:300点
 アルベリックの末の妹
 勝気な野心家でボルドロー家の繁栄を願う女性。
 コンスタンティン・ファム・レーヴェヒトの婚約者  碧槍騎士団の指揮権を持つ

【パラヴォン公爵領】

・"灰色山脈の監視者"ロベール・マルティル ドワーフ 享年120歳 男性
 レーヴェヒト王国では珍しい異種族の公爵
 愛騎であるグリフォンと共に散歩している姿がよくみられる。
 無類の酒好きで酔っぱらったら手が付けられなくなる悪癖がある。
 アセル=ローレン戦争でエルフの奇襲を受け頭部に矢を受け死亡。
 息子のエドワード・マルティルが後を継いでいる。

【アルトワ公爵領】

・"魔女の祝福を得しもの"エミリア・ミュール 人間 41歳 女性
 アルトワの女公爵。
 魔女に祝福を受けたとされる女騎士、正面からの戦いで男に負けた事はない。
 気の強い性格、女にしか乗れぬ騎獣とされるユニコーンに跨る。

【バストンヌ公爵領】

・"幼君主" パトリス・マヌエル・ド・バストンヌ 人間 13歳 男性
 顔見知り:200点 友人:400点 貴重な友人:600点
 前君主の幼子にして現バストンヌ公爵
 後見人である叔父がついているが、傀儡にされているとも言われている。
 彼自身は騎士道よりも魔術の方に関心を向けており、公爵の今後が危ぶまれている

・"悲嘆公"アンリ・ジョルジュ・バストンヌ 人間 38歳 故人  何かと悲嘆に明け暮れていた事から付いた異名を持つ先代公爵
 戦場では強力な魔法戦士であったが、急病により死去

・"暗澹伯"ジョゼフ・ニコラ・バストンヌ 人間 42歳  パトリスの叔父、髭を生やした壮健な壮年の男性、
 陰謀を好む人間で人に嫌われやすい性質だと自嘲することも、
 現在のバストンヌの内部対立をあえて放置している節がある。
 趣味は官僚組織の整備

【カルカソンヌ教会】

 レーヴェヒト王国のライフォス神殿を取りまとめる教会群
 王領のカルカソンヌの地に総本山があり、各地に支部が置かれている。
 独自に軍勢や影響力のある神官を各地に派遣しており
 王家や公爵とは別個の権力機関となっている。
 王国全体の憂いを取り除く事を目標としており、平民の味方でもある。
 コンスタンティン孫王子の死亡事件以降王家からの信頼を失っている。

・フェイ・エンチャントレス 人間? ???歳 女性
 ライフォス神からの祝福を受けた者として長年カルカソンヌ教会を取りまとめている
 大破局時から生きていたとされるが一向に老いる気配もなく、ナイトメアやエルフでもないとされている。

海外勢力

【赤の公爵】

 ヴァンパイアルージュと呼ばれるノスフェラトゥの公爵
 レーヴェヒト王国全土、特にリヨネースにたびたび侵攻している。
 元は人間の公爵で騎士団を率いていたが、裏切られ、絶望し騎士団ごと吸血鬼になったとされる。
 領土はリヨネースの北に存在し、鬱蒼とした森の中に吸血鬼の眷属に支配された人間がひっそりと暮らしている。  彼等は生産し、血を搾り取られるためだけの奴隷である。

【アセル・ローレンの森】

 神聖レーヴェヒト王国の隣に存在する森に住まうエルフたちの国家
 時に敵対しており何度か戦争を行っては停戦を繰り返している。
 1年前のアセル=ローレン戦争で大きく領土を奪い取られるも、中枢部は無事であり。
 現在は復興に力を費やしている、しかし時間感覚が長い種族が多く、復興は遅々として進んでいない様だ。

 森は魔法文明時代の昔から存在していたとされ、数々の古い木々が生えており
 森全体が意志を持っているとされる。
 森には飛びぬけて大きい木々があり、それを中心にエルフやメリア、リカントが集ってグレイドと呼ぶ集落を作っている。
 実態は排他的であり、他の人族はおろか、他の集落の者とも交流が薄い

 そしてアセルローレンの森には人族と何ら変わらない、あるいはそれ以上の知性を持つ"リビングツリー"が数多く生息している。
 古く、巨大な彼らは森の人族と協調し時には共に戦っている。
 森の中でもっとも古く、最も大きい"生きている大樹"が太古のオーク樹である

用語

【馬上槍試合】

毎年クーロンヌで開かれる騎士としての技を競う大会
どんな身分にも開放されており、平民がよい成績を残すと騎士に取り立てられる事から
この大会を目指して修練を積むものが後を絶たない
ルールは単純で、20mの距離で騎獣に乗って向き合った状態から戦い、先に落馬した者が負けである。

【ダムセル】

フェイ・エンチャントレスに幼い時から見いだされ、妖精島で育てられた少女たちの事を差す。
大人になった彼女たちはフェイに忠誠を誓い、レーヴェヒト王国にてフェイの代理人として騎士たちを指導する。
皆高位の妖精魔法を行使でき、戦場に赴く際は強力な魔法で支援を行う。

【ウィッチ/魔女、魔男】

アルトワで妖精魔法、または森羅魔法を修めた者の称号。
習得するための条件として無欲であることを求められるため、貴族階級でも領地を持たない事が多い
特にウィッチでありながら騎士でもある人間は隠者騎士と呼ばれ、領地を持たず、主君への忠誠または民への献身にのみ人生を捧げる誓約を行っている。

【スクワイア/従士】

貴族に使える従者、騎士階級の子弟がなり、まれに腕っぷしのある平民が取り立てられる。
従士から騎士になれる人間は少なく、狭き門となっている。

【フェーデ/決闘】

レーヴェヒト王国の騎士階級では戦う事がアイデンティティであり、時に決闘に勝つことで自身の正当性を保証する。
教会によって決められたルールがあり、本来は騎士同士で諍い事があり、教会の立ち合いで行われなければならない。

【レーヴェヒト王国の内戦】

レーヴェヒト王国は内戦の多い土地である。
戦える事がアイデンティティの貴族は強さを競い、決闘を行う。
それの延長として争い事を納めるために小規模な内戦を良く行う
それは儀礼的な戦争で騎士たちは力尽きると捕えられ、身代金を払って開放されるのが習わしである。
だが従士や一般兵は容赦なく死ぬ、払う金も、力もないからだ。

しかし過去に二度起きた大規模な内戦ではそのような習わしも無視され、凄惨な殺し合いが発生した事がある。

【孫王子の帰還】

第二孫王子コンスタンティン・ファム・レーヴェヒトが王国に帰還し、ボルドロー公爵が保護したニュースは王国中に走った。
第二王子テオドシウスは身柄の引き渡しを要請しているがボルドロー公爵は要請に応じず、対立が深まっている
一説では双方が戦力の拡充を図りつつあるという。

【どっちつかずのリカント族】

人口統計上では1割にも満たないとされているリカント族だが実情は多くの数のリカント族を国内で見かける。
これは人口統計に含まれない隠れ里出身のリカント族がいる事、国外から持ち込まれた奴隷階級、および解放奴隷の出身が多い事が挙げられる
リカント族は様々な所にいる。
あるものは貴族階級の奴隷として扱われ、武力や労働力として扱われている者。
あるものは騎士となり自身の領地を持つもの、
あるものは農民に混ざり畑を耕していたり、あるものはアセル・ローレンの森で隠れ住んでいる。

騎士団

【近衛騎士団】

・燃える太陽騎士団
騎士団長:テオドシウス・エクス・レーヴェヒト
女王直轄の近衛騎士団の双璧を成し謁見の間や式典では女王の右側の席に陣取る
鈍い輝きを放つ黒色の甲冑に太陽のような輝きを放ちながら燃えるランスが特徴的
公明正大で名誉を重んじる性格を持つ

・導きの月光騎士団
騎士団長:ルードヴィッヒ・オイゲンバッハ
女王直轄の近衛騎士団の双璧を成し謁見の間や式典では女王の左側の席に陣取る
黒衣を纏い鈍く青白く光る長剣を帯剣しており徒歩で戦う。
女王の命令を確実に遂行する冷酷さを持つ

【リヨネースの騎士団】

・聖アウレリアヌス騎士団
騎士団長:ルイ・セシヨン・ド・リヨネース
国父アウレリアヌスの名を冠するリヨネース公領を代表する騎士団。
白馬に跨り、穢れを払うべく聖別された武具は淡く白く輝く。
吸血鬼の軍団と何度も戦ってきたこともあり騎士たちの練度は非常に高い。

【ボルドローの騎士団】

・碧槍騎士団
騎士団長:シャルロット・ド・ボルドロー
貴族たちの若き子弟を集めて作られた新興の騎士団。 騎士団の象徴たる青い槍の先端には海神ルーフェリアを表す三つ又の鉾が備え付けられている。
騎士たちは新しい物好きの傾向があり、魔導機術を学ぶもの、ガンを扱うものが少数存在する。

・海護騎士団
騎士団長:アルべリック・ド・ボルドロー
ボルドローを代表する騎士団
空を飛ぶペガサスに跨り空中からの強襲を得意とする他、
奥の手として魔導機雷の投下能力を持つ。
海から押し寄せる脅威に対処すべく日々警戒を続けている。

【パラヴォンの騎士団】

・超獣騎士団
騎士団長:不明
デミグリフ、グリフォン、ペガサス、ダヴレスなど多種多様の動物、幻獣を扱う

・鋼鉄騎士団 騎士団長:不明
ドワーフ族で構成された騎士団だが、他の騎士団とは一線を課し
彼らは徒歩で戦場に立ち、戦斧と魔動機術を駆使した火炎放射器で戦う。

【アルトワの騎士団】

・夜猟騎士団
騎士団長:"奈落帰りの"ヨエル
猟師上がりの彼らは彼らは罠や遠隔武器を使用する事を卑怯とは思わない。
彼らはバイクに跨り金属製の鎧とランスをはなく革鎧と細身の騎乗槍を用いる
加えてほぼ全員が弓、ないしはクロスボウを扱うことが出来る。
彼らは正面からの衝突を行わず、騎射や迂回を得意とする。

【バストンヌの騎士団】

・黒色槍騎士団
公爵直下の騎士団であり、公爵からの多大なる資金援助をもって運営されている。
そのため気に入るアビスカースが出るまでアビス強化をし直したり、毎日のように宴会を行う程度には資金に余裕がある。
とはいえ彼らの放蕩はバストンヌの税から賄われているため、重税にあえぐ民衆から恨まれている。
一方で資金の余裕さは貴族に対する支持を得るのに役立っており、貴族の支持は高い。

発掘されたアビスシャードをふんだんに使用した武具を用いている。
画一化された製品が作れないアビス強化された武具をあえて使用しており、オブシダンのように黒く光る十字槍を得意武器とする。

潤沢な資金を使いアビスカースは戦闘に支障が出ない程度のものを選別しているが、まれに錯乱したかのような行動をとるものもいる。
平民を見下すような傾向があり、名誉を棄損されたと無理やりフェーデと称する決闘を迫り、相手を殺す事件も見られる。
それに対抗してフェーデを申し込まれた側が他の騎士団に助けを求め代理決闘になる事もしばしばである。

深淵騎士団とは出身母体の身分差から相いれず、騎士団が金稼ぎに腐心する貧乏くさい騎士団として見下している。
獅子心騎士団は自分たちのあるはずもない不正を見つけ陥れようとしているとして敵対している。

・深淵騎士団
奈落を破壊するという名目の為に結成された騎士団、平民にも開かれた組織であり実力主義。
レイピアをメインに短剣または小盾を使用した戦法を好む、遺跡という地形、狭い空間の屋内での戦いを主とした遺跡潜り流の戦い方である。
個人単位での奇襲攻撃も得意とする一方で集団戦には不慣れ、
奈落破壊を最も得意とする一方で戦争では目立った戦果を挙げられていない。

民間、特に遺跡潜り(冒険者・盗賊)や商人との癒着がひどく、事実上商人階層からの上納金で成り立っている。
遺跡潜り出身の騎士が多いだけでなく、出身母体でもあるため、深淵騎士団が領主の土地では彼等を優遇する政策を大々的に行っている。
遺跡潜りや、時には騎士団自身が遺跡・奈落に潜り、得てきた物品を売却する事で予算を賄っている。

性能の良い発掘品をためらわずに使用するため、武器や衣装が画一化されておらず、見た目が悪い。
一方でアビスシャードに関しては魔域でアビス強化武具が使用者に牙を剥く事件があってから一切使用していない。
中には違法性も伴う物品も数多く使用しており、また資金調達のために酒場や賭博場の経営、薬物や研究用死体の販売などギャング的な側面も持っている。
町の治安が損なわれては困るため治安維持活動を行う姿も見られる。

公爵の公式な援助を得ている黒色槍騎士団、カルカソンヌ教会からの援助を受けている獅子心騎士団と違い自分たちで予算を得なければいけない状況なため、
放蕩振りで有名な黒色槍騎士団に対して羨望と嫉妬の念を向けている。
一方で獅子心騎士団に対してはたびたびがさ入れで物品が没収されており、定期的に何人か逮捕されているため恨んでいる。

【神殿騎士団】

・銀鎚騎士団
騎士団長:モイーズ・アントワープ
ティダン神殿直下の騎士団
かつてテオドラ・エクス・レーヴェヒトが所属していた騎士団
銀製のウォーハンマーに"サンライト"を掛けて戦う。
普段は対吸血鬼の備えとしてリヨネ―スに駐屯している。

・獅子心騎士団
彼ら騎士団はカルカソンヌ教会の系列であり、バストンヌを監視する役目を負う
バストンヌの騎士団とは指揮系統が違う、そのためたとえ公爵の要請だろうと拒否する権限がある。

がさ入れをよく行っており、隅々まで調べたうえで軽度の禁制品も没収していくため、他の騎士団はおろか商人階層にも恨まれている。
これはそうして没収した品が何故ダメなのかを詳しく説明しない(あるいはしても理解されない)のに加え、真偽は不明だが
没収品を処分せず横流しされているという噂が流れているためでもある。
対して民間の事件に対して最も素早く対応する事、減税政策を掲げている事から農民層からの支持は絶大である。
加えて魔法文明時代の遺産はたとえそれが良い物であっても封印・破壊を行っている。
何か重大な過去を隠そうとしているのではないかという噂も上がっている。
ティダンの神聖魔法の他、ライオンの牙と称するピックを使用する。

黒色槍騎士団、深淵騎士団を奈落や金儲けの欲にまみれた堕落した騎士団だと見放しており糾弾するべく捜査している。


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