“ブランブルグ”は“百の剣亭”がある街であり、ランドール地方の沿岸部にあります。
南にはラルージュ王国、北にはオロス公国と隣接し、両国を繋ぐ交易路“黄金街道”の中間地点にあります。
東側は海に面し、港街となっており、西側を山脈に挟まられる形の防衛には不向きな立地です。
ブランブルグは周囲を危険地帯に囲まれた立地であり、その困難な状況から人々には〈魔境〉とまで呼ばれています。
にも関わらず、この地に交易の要衝としてブランブルグがあるのは、南北の分断を防ぐためにこそあり、ブランブルグはラルージュ王国とオロス公国の国交と交易路を維持するために存在します。
しかし、質より数を頼りにする軍隊を常備するには兵站の維持が難しいため、冒険者や傭兵の雇用と優待による脅威への対処が行われています。
また、ラルージュ王国とオロス公国ならびに大商人達の出資により建設されたブランブルグは、交易の要衝であり、港町であり、冒険者と傭兵を集った街であり、様々な思惑と価値観が存在し、異文化、異種族に対する寛容な風潮が見られます。
その一方で複数の言語が入り乱れた結果、この街にはザルトブルグという別名(古名あるいは訛名)も存在し、名称1つにしても派閥間での論争等が起こりやすい環境です。
また、ブランブルグは魔動機文明時代の旧都に再建築された都市であり、その旧都市は魔法文明時代から続く長い歴史のある都市とされています。
そのため、街の地下には旧文明の多重の遺跡が広がっており、その規模と全容は未知となっており、
ブランブルグ建設の本当の目的は交易路ではなく、この地下遺跡の確保であったという噂まで囁かれます。
真偽はともかくとして、この街に集った冒険者の中には地下遺跡で一攫千金を夢見る者も多数、存在しています。